【エイジングの極致】ホーウィン社クロムエクセルで作る、自分だけの茶芯長財布

【エイジングの極致】ホーウィン社クロムエクセルで作る、自分だけの茶芯長財布

寒くなると、なぜか無性に革を触りたくなる。空気が乾いて、指先が冷えてくるこの季節になると、決まってあの衝動がやってくる。


――また、来てしまった。


今回手に取ったのは、獄厚で黒革の塊。アメリカ・ホーウィン社のクロムエクセルレザーだ。プルアップでオイルがじわりと浮き、指で押せば“モッチモチ”と返ってくる、あの独特の質感。


いろいろな財布を作ってきた。それでも結局、この革の存在感に戻ってきてしまう。重さ、厚み、油分、そして塊としての説得力。


やっぱり好きなんだよな、この革の塊感。今回は、このクロムエクセルとじっくり向き合いながら、長財布を仕立てていく。



ホーウィン社クロムエクセルで作る、自分だけの茶芯長財布

【 JourPro 】極上クロムエクセルのトラッカーウォレットのエイジング

クロムエクセルは茶芯です。芯まで染め上げる「芯通し」ではないので、茶芯であることは、言ってしまえば当たり前の話かもしれません。


それでもこの革は、レッドウィングのエンジニアブーツをはじめ、長年愛され続けてきた背景があり、革好きの間では揺るぎない地位を築いています。分厚く、オイルをたっぷり含み、使い込むほどに表情を変えていく――そんな“育てる革”の代表格です。


今回は、久しぶりにシンプルな長財布を作りました。


キャッシュレス時代になり、財布はもう「お金を入れるモノ」ではなくなった気がします。正直、現金はほとんど入っていないし、ゼロでも困らない。そんな生活が当たり前になって、ここしばらくはフラグメントケースばかり使っていました。


でも——やっぱり、長財布ってかっこいいんですよね。


ただそれだけの理由で久しぶりに手にした長財布は、もはや小さなカバンのようでした。カードはもちろん、お守りや名刺、領収書まで、“男の必需品”がひと通り収まる安心感。


持ち物が少なくなった今だからこそ、それらを「整った状態」で持っていたい、という気持ちが強くなったのかもしれません。


フラグメントケースは確かに便利ですが、領収書をきれいに収めるのは少し苦手です。その点、長財布は一見ムダがあるようでいて、実は持ち主の気持ちまで整えてくれる存在だと思っています。




クロムエクセルの馴染みやすさが好き

【 JourPro 】極上クロムエクセルのトラッカーウォレットのエイジング

今回はリメイクとして、内装の型を少し変えてみました。その馴染みが……抜群にいい。


クロムエクセルは、最初からどこか柔らかく、でも芯はしっかりしている。ヌメ革だと馴染みが良すぎて、使い方次第ではすぐに型がつきすぎてしまうことがありますが、クロムエクセルは適度な弾力を保ってくれます。


内装はいろいろとカスタムしてきましたが、結局のところ、シンプルな構成がいちばんしっくりきます。数年経って再設計してみた今回の財布も、やっぱり“馴染む”。


この重さ、この厚み、この安心感。重厚感が、たまらない。そう、男はこの“塊”が好きなんだよな、と再確認しました。




クロムエクセルのエイジングと、個人的な注意点

【 JourPro 】極上クロムエクセルのトラッカーウォレットのエイジング

クロムエクセルはコンビ鞣しの革なので、ヌメ革のような劇的な変化や、透明感のあるツヤ上がりはあまり期待できません。まったく変化しないわけではありませんが、どちらかと言えば「育つ」というより、「使い込まれた道具としての味が出る」という感覚に近いです。


ただ、それがクロムエクセル特有の魅力になっているのも事実。ヌメ革とも違うし、一般的なクロム鞣しとも違う。このいい意味での「曖昧さ」こそが、クロムエクセルらしさだと思っています。


ひとつ注意点を挙げるとすれば、傷の馴染みがあまり良くないこと。特に爪で引っかいたような線傷は、そのまま残りやすいです。ヌメ革のようにオイルが回って時間とともに消えていく、という現象はあまり期待しない方がいいでしょう。


それでも、モチモチとした独特の質感、深みのある鈍い光沢、そして圧倒的な重厚感は唯一無二。多少の傷も「自分の歴史」として受け入れ、楽しめる人にこそ向いている革だと思います。




まとめ

寒くなってくると、また触りたくなる。クロムエクセル特有の、この“極厚モッチモチ感”。


黒革の塊が持つ存在感は、やっぱり男心を惹きつけます。キズも、重さも、クセも含めて楽しめる人には、間違いなくハマるはず。


まだ使ったことがないなら、ぜひ一度手に取ってみてほしい。きっと、この革が愛され続ける理由がわかるはずです。


そんじゃーね。

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